アーウィン・アレンは、米国のTV番組製作者、映画プロデューサー・映画監督。日本において1960年代の米国製のTV番組は、お茶の間に広く浸透していた。アレンの代表作に「宇宙家族ロビンソン」(1965-1968)、「原子力潜水艦シービュー号」(1964-1968)、「タイムトンネル」(1966-1967)がある。
映画では、「ポセイドン・アドベンチャー」(1972)、「タワーリング・インフェルノ」(1974)が大ヒットした。暗く難解で低予算のアメリカン・ニューシネマに食傷した観客が、映画本来の活劇に回帰する兆候だったと解釈された。その延長線上にスターウォーズがあると言われた。
さて、「タイムトンネル」だ。アリゾナ砂漠の地下、科学センターに作られたトンネル状のタイムマシーンで、過去・未来に人間を送ることができる。しかし、未完成である。2人の科学者トニーとダグがトンネルに入ったが、現在に戻れず過去と未来を彷徨う放浪者になる。
心ときめかせて番組に熱中した視聴者には、今でも同心楕円が並ぶような形を見るとタイムトンネルに見える。
過去の歴史上の出来事が、舞台となることが多かった。記憶に強く残っているのは、フランス革命の「恐怖政治」だ。日本放映時、筆者は10歳。ショックだった、怖かった。1967年という時代の雰囲気は、中国の文化大革命の実態が伝わらず好意を持って迎えられていたように、革命というといいことばっかり強調していたから。
他、西部開拓史上の悪役、カスター将軍の物語が興味を惹いた。
インディアンと友好的なカスター将軍の記憶があるのだが、これは「タイムトンネル」ではなかった。1967年のTVシリーズ「カスター」別名「カスターの伝説」で、インディアンとの無用な戦いを避け、クレイジー・ホースと互いに敬意を払い合うカスターが描かれた。こっちだ。この描き方はカスターを美化しすぎていると、ネイティブ・アメリカン団体から強い抗議を受け全17話で打ち切り。
過去の人物を現代に連れてくるのは成功するのに、主人公たちの回収はほとんどいつも失敗して、放送は次回に続くとなった。












